究極のカクテル | 第24話 ミックのミックスベリー (Mick’s MixBerry )

ついに完成しました。ミックがオーナーのお店です。カフェテリアもあります。

「 Mick’ s MixBerry  (ミックのミックスベリー) 」 で登記しました。

二階は、カフェや楽器演奏ができるスペースも。楽しいパブにしたくて。

旅行に行った時のカフェを思い出したり、いろんなお店を参考にしました。

モンテヴィスタに付属のカフェテーブルと椅子が活躍しています。

アイリッシュバーもおきました。

正式なオープンの前に、カウンターに入ってもらおうと、久しぶりに友人のピン・インを呼びました。

そしたら彼女、真っ白な髪でよぼよぼ杖をついてやってきたので、少しショック。そんな年だったのね。

そんな姿は見せられないので、あわてて CAS でできる限り若く見えるようメイクアップしました。 

そう、これでこそピン姉さん !   背中は曲がったけど、まだきれいですよ。

まだ内装が完全じゃないけど、一番に見て欲しかったので、新しいお店、どうですか ? 

お店が忙しくて、家のことがついつい後回しでしたが、息子が成長しました。

この子の名前は Gin (ジン) くんです。

それ、リキュールの名前…笑

困ったことに、やっぱり肌の色がおかしくて… お顔が不自然なので、特別にメンテをさせてください。

ママと同じスキンが使われてたけど、幼児に対応してないのでおかしかったみたい。デフォルトに戻したら、落ち着いたので、

ついでにちょっとだけ肌のも調整して・・・もうパパの息子だから、CASでいじるの容認でいいよね。お顔パーツはそのままです。

うん、可愛い。ホッとしました。

どこから見てもミックの息子ちゃん

ミックは幸せ太りでここまで変わりました。この一枚だけみたら誰かわからないかもね。

お店が完成して、ご機嫌です。

あとはオーナー本人のスキルアップ。カクテル作りのマスターを取らないと、夢が達成できません。ククク、と笑ってるけど、さあ早く作ってよ。この世界は厳しいんだからね。

ミックは基本的には経営者なので、バーテンダーをすることはないけど、最高のお店にするために自分もマスターをとるようがんばります。

「ピン姉さん、彼にいろいろ仕込んであげて」

「あら、いいの ?  ミックもなかなか勉強家で、よく知ってるわよ」

「でもピン姉さんから教えてもらうのが一番うれしいのよ、お願いします」

昔は厳しかったけど、いまは優しく穏やかに、彼女の経験を惜しみなく伝授してくれます。

「お店を女性向けにターゲットにするなら、テーブルの色も変えてみたら ? もっとフレッシュにして今までになかったお店を作るのよ」 

さすがは大先輩と、しっかりうなずいています。カウンターの色が気になっていたのでさっそく白にかえてみよう。 

坊やはおりこうにしていますが、この家庭はハパもママも忙しい。

今回はベビーサークルに放置だな。ごめんね

できるだけ時間を見つけて、パパが遊んでくれてます。可愛いな。

内装も進んでフルーツを飾りつけしたり、テーブルも白を基調にフレッシュにしたけど、 

あら、今日はピン姉さんが来ない。どうしたの ?  別のバーテンダーが自動配置されています。

昨日まで普通に通ってくれて、楽しくおしゃべりしていたピンが今日はいないので、胸騒ぎがしました。

ピンと一緒に考えながら、内装を良くして新しい色にして、女性向けのバーで女性バーテンダーのカクテルを作って欲しかったのに。

どこにいったの。

考えたら、ピンがどこで誰と住んでるかも知りませんでした。タウニーだからどこかで共同生活しているはずだけど、すぐに見つけ出すのは難しい..

ああっ、まさか ! 

ハッと気がついて、大急ぎでケイトリンに墓地へ向かわせました。そして、

・・・・あった・・・・

泣きました。なぜ ?   ひどいわー またやられた。ゲームのバカ。お別れのメッセージこなかったよ、

突然これってひどすぎる。

でも、最後に元気な姿を見られたので、いい思い出です。こんなことなら、もっとはやく、生命の果実を食べてもらえばよかった。ちょっと悔やみます。 

帰り道で、墓地の地下バーでしみじみ飲んで、マスターにグチりました。

そしたら、

「若返り効果のカクテルを作ってみたら ? 」 

と提案してくれました。それいいね、そんなテーマにしよう。

なぜバンパイアが血清フルーツを必要としてるかわかる ?あのパワーをほんの少しだけ混ぜるんです。一個はだめ。ほんのすこしだけ。この配合がむずかしい。

 (というイメージにしましょう)

そういうのは現役科学キャリアのミックが得意そうだから、いろんな栄養成分を考え抜いて、新しいカクテルの調合をお願いしてみます。

血清フルーツをプラセンタのような特別な何かに例えると、次々にイメージがわいてきます。ほんの少し、エッセンスを取り出して、生命の果実と混ぜてみたり。そうだ、ザクロも入れようよ。

急に思い立って、二人は新しいフルーツを探しにエジプトに行きました。

ピン姉さんが亡くなって気分が落ち込んでいたので、リフレッシュも兼ねて。坊やはベビーシッターさんや他の仲間たちが見てくれるので、お留守番。

突然行きたくなったんです。まだエジプトのガーデンを見たことがなかったので、どこにあるんだろうと探しに行きたくなりました。

なんだかいいな。来てよかった。

スフィンクスが見えます。今回はフルーツを見つけたらすぐ帰ります。

ありました、エジプト産のザクロです。フランス産でもいいけど、エジプト産の方がクレオパトラを連想して女性に評判よさそうだし。若返りとか美しさの象徴に、イメージぴったり。

まだ時間があったので、釣りをしてみました。エジプトらしい造りの家です。

鯉がいっぱい。外国にこないと釣れない魚です。ねえ、鯉もいいんじゃない ? 

「鯉って生命力が強いし、滋養にいいんだよ。お店で薬膳料理を出すのはどうだろう  」

 ミックのキャリアを活かして、職場の科学施設で研究してみよう。鯉からいい栄養を取り出して、女性が喜ぶパワーの料理を作ってみよう。

って、次々にひらめいて、一体このストーリーはどこに向かっているのだろう…テーマが広がりすぎています。

少しだけ海で泳いで。ブリッジポートの都会生活を忘れます。

海の色がすごくきれい。思い出になりました。

つづきます  >> 第25話 白衣のバーテンダー

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