
しばらくして、またミックと会うことになりました。今日はジャックのお店で待ち合わせ。
今日の彼はスーツ姿でキメています。それになんだか体格が良くなったようで、何があったの ?
いままでよりちょっといい感じ。今夜は何か違います。

「どうしたの ? なんだか雰囲気変わってきたけど、もしかして筋トレ ? 」
「うん、まあね。プロテインも飲んでるし」
ミックは科学キャリアなので、すぐ効くプロテインを研究開発して、飲んで、いろいろ・・・
(ということにしてください。ズルしたのは内緒。プレイヤーはいろんなチートの技を知っています )

「ところでさ、いま遺伝子組換えの研究中で、新しいフルーツの開発をしてるんだ。うまくいったらすごいリキュールが作れるんじゃないかって」
と、さりげなく彼女が喜ぶ話を切り出します。バーテンダーのジャックも、興味津々で聞いてそう。

「いろんなフルーツを探しに海外に行くことになって、さっそくフランスに行くんだけど…あっ、キミも行かない ? ちょうど仕事仲間のひとりが急に行けなくなって、チケットもったいないなあって困ってたんだ。ワイナリーを見学して、ネクターを作って」

「あっ、ごめんごめん、ははは、突然は無理だよね。俺たちは仕事のツアーで同行者は他にもいるから安心だけど (うそ) 、蒸留酒の作り方を見学したり、いろんな勉強になるから、キミの役にたつことがたくさんありそうで、つい・・・」
(さりげなく誘ってまた引っ込める)

「いつ行くの ? 」
「あさって出発。お土産買ってくるからさ」

「欲しいリキュールがあったら俺に言って。向こうで見つけてくるよ。こっちで手に入らないものを探しくるからさ」

「ザクロのカクテルなんてどう ? りんごの発泡酒もいいよね。現地に行って直接自分で選ばないとわからないことたくさんあるからね。そうだ、お店の装飾にいいのがあれば買ってくるよ。絵も飾りたいよね、お店に飾って似合う絵とくれば・・・」
ペラペラと、彼女が興味を持ちそうな話題を次々に話します。
ミックは、こう見えて口達者なのです。パーティアニマルでダンスも上手だし、ユーモアがあって面白い話が次々に出てきます。
ケイトリンはミックの話に聞き惚れて、ふわ〜っとしています。
野菜男の正体がだんだん見えてきました。

ケイトリンはすっかりその気になりました。
「私もフランスに行きたい ! 」

もう行く気満々です。
でも、急に行ってきますなんて言いにくいな、ミックと旅行するなんて。

「急なんだけど、仕事でフランスへ行くことにしたの。あさってから・・・」

「えっ、おまえ一人で ? 」
「ううん、ミックの職場の人たちと一緒に」

「科学者の奴らと一緒 ? なんか急すぎないか 」
「欠員がでて、ツアーに誘われたのよ」

Ricky:「 ふぅーん ( なんかうさんくせぇな・・・ ) 」

Ricky : ( まあ、でも、俺が口出しする権利はないし )

「じゃあ気をつけて行ってこいよ」
「何しに行くか聞かないの ? 」
「仕事っていうんだからカクテル作りの勉強でもするんだろ。リキュール買ってこいよ」
「 ( Ricky すごい、わかってくれてる ) 」

「俺たちプロだからな」
この顔がいいな。特に口元が。ケイトリンを信用してるって顔です。
ずっとフリーウィルの動きでそのままの順番です。どれも自然な表情です。

Ricky:「とかなんとかいって、向こうでミックに誘われるんじゃないのかぁ ? 」

「それはないわよ、大丈夫だってば」
といいながら、目が泳いでます (笑)
彼女も内心は、ほんのちょっとだけ、仕事以外で何かあるんじゃないかと感づいてると思うけど。

次の日。ミックがやってきました。
Mick「やあ、朝早く悪いな。彼女のチケットを持ってきたんだけど、話は聞いてるかい ? 」

Mick : 「急だったもんで・・・その・・」
(少し後ろめたい気持ちがあって、つい視線をそらします)

その一瞬の戸惑いを、リッキーは見逃さなかった。
Ricky : (こいつ、あやしいな )

リッキーが突然キレました。
「やい、てめぇ、うまいこと彼女を連れ出して、映画みたいにジュテ〜ムマドモアゼ〜ルコマンタレブ〜って言い寄るんじゃねえのかッ」

Mick : 「ええっ、どうしたんだよ突然 (するどいな) 」
実はリッキーが飲んでいたカクテルはクレイジードリンクでした。なので今ちょっとおかしい。

Mick:「仕事で行くんだよ、ネクタリーの見学して… ( まずいな、見破られたかな ) 」

Ricky: 「ああそうだよ、あいつが好きなリキュール飲ませてトレビア〜ンに決まってる ! 」
もう何言ってるかわからないけど、わめいてます。

Ricky: 「で、ネクタリーに連れ込んで、シルブプレ〜ってか」
もう頭がイカれて暴走しております。
でも、ミックは落ち着いていました。言いたいだけ言わせると、上手に切り返し、

Mick: 「さすがだよリッキー。君たちの究極のカクテル作りを応援したくて、ネクタリーで最上級のボトルを見つけてこようと思ってさ。いいフルーツや材料をさがすのにやっぱりプロの目が必要だろ。そうだ、きみもよかったら一緒に行かないか ? 俺がチケットなんとかするからさ (うそ) 」

リッキーの機嫌が直りました。
「そうか、じゃあ欲しいものリストアップするから買ってきてくれよ。俺は店を休めないからよろしく頼む」
ミックが上手に話すので、うまく乗せられたことにリッキーは気づいていない。

ケイトリンは感心しています。
「ミックってすごい。ああやって酔っ払いの機嫌を上手にコントロールできるって、才能だわ」
あんな人が一緒にお店の経営をしてくれたら、トラブルもうまく解決してくれそう・・・
ちょっと心が傾いてます。

あっ、ねこがつまみ食い !

「二人とも、朝ごはん食べましょうー」
にゃむにゃむ・・・
これ、初めて見ました。うわーこれって許されるの ? (笑)

「おい、これネコくさくねえか ? 」
「そーお ? こっちは全然平気よ」
かじったあとがありますが。

このリッキーの顔が傑作 !
ほとんどフリーウィルの流れで、自然に出た彼の表情ですが、おもしろ続きで笑い転げました。(セリフはあとづけの創作です)
リッキーがけんかをふっかけても、ミックがうまくなだめて最後に笑わせていたのでホントに感心しました。プレイヤーの私は何もコントロールせず、ずっと見てただけです。
あのやりとりはかなりポイントアップでした。
つづきます >> 第18話 二人だけのフランス旅行で起きたことは…