彼女は奇婦人 | 第9話 娘をよろしく

プロポーズを断られた翌日、メソメソしながら息子に会いました。親子と知らないまま、二人は歳の離れた親友同士。

「きっとさ、ムードが足りなかったんだよ。星をみたりとか、もっとロマンチックにすればよかったんじゃない?」

高校生の Noah からアドバイスされてます。成長したね。

「今度はきっとうまくいくよ。がんばって!」

ママにそっくりな顔でにっこり微笑んでます。この顔、グッときました。

いい子に成長したな

と見つめてます。

いやしかし、あのショックは大きくて。

まだメソメソして慰めてもらってると、その横を偶然 Heather が通りすぎました。これちょっと怖かったな。にらまれたみたいで。

「うちの子にへんな話してないでしょうね」

気晴らしに釣りをしました。でもぼんやりしていたのでしょうか。片手に本を持ったまま釣っていました。

( 普通はこんな器用なことできないのでバグです )

ロブスターのお寿司でも食べて、元気出してもう一度プロポーズしよう!

「もう一度チャンスを。結婚してください」

 2度目のプロポーズ。でも・・・

「今日はだめ」

「今日もだめ? いつだったらいいんだ」

2 度目もまさかの拒否。ビックリしたけど、仕事の時間が近づいてきたのでダメだったのかもと気がつきました。といっても、彼女はスパに勤務で、開始は夕方 の4 時から。まだお昼なのに、ダメのようです。

(2度目になると、なんかもう、彼女がおもしろがって、開けたケースをぱこって閉めて単純に遊んでるだけのようにも見えてくる。

開いて、閉めて、開いて・・・幼児の遊び相手をする Ray の別の姿を想像www)

休みの日まで待てないので、翌日は朝早くからデートに誘いました。

ちゃんとデートモードにして、指輪の前に、花を贈ったりと慎重に計画たてていたのに、

「もう時間だから帰るね。またねー」

と、仕事を理由に突然帰られてしまいます。まだ 11 時なのに、これはやられたな。 

デートの時は相手に時間の余裕がないと、たまに打ち切られることがあるので、今回も失敗。プログラム的に、そういう仕様なのかも。 

もう腹が立ってきたので、家に戻るとすぐにパーティの準備をしました。

みんな集まり、彼女ももちろん参加。あれ、仕事はいいの? (笑) パーティにはちゃんと来ているのも不思議。

 普通に行動してもうまくいかないので、強行突破で行きます。

3 度目のプロポーズで、ようやく受け取ってくれました。

ドッと疲れました。もうムードもなにもありません。June はパーティの最中に勝手にスポーツウェアになって踊っていたのでこの格好だし。 

Ray の目がウルウルしてるように見えました。

これで失敗したら、もう結婚はやめようと思ってたから。よかったよかった。

婚約のお祝い、バチェラーパーティに過去の女性を全員招待するという、失礼きわまりないことをしてみました。

招待客のリストがお見事。真ん中の Paul が親友で花嫁の父、それ以外は全員過去の女性、ちょっと怖いけどどんな展開になるのかおもしろそうなので。 

上から二番目の カンティーナがシニアになっていたのがわびしかったです。一番下のファティマも白髪に。ホントはその枠に娘の Betty の名前がくるはずだったけど。

Laurel が元気よくぶしゅーっとしてくれます。彼女が一番ムードメーカーでした。

特に騒ぎもなく、「忙しいのになんで呼ぶのかしら」と、義理で来てくれたような雰囲気。

夜中に帰る人もいて、なんの盛り上がりもなく普通に終了しました。

こんなことなら、余計なことせずに仲良しメンバーで楽しくすればよかった。

ジムで Paul や June 達を見かけたのですぐに会いに行き、その場で話しを進めます。回想シーンも盛り込んで。

出会った時は二人とも若くて、男の子 (初代の Noah くん ) も生きていて、ちびっ子達がゾロゾロ追いかけてきたよね。

親友の白髪頭が時間の流れを感じます。

花嫁の父から「娘をどうかよろしく」と祝ってもらい、あとは結婚するだけ。

うしろで花嫁が変な顔してます。プロポーズで振り回されたので、もう時間をかけずにこの場で入籍してして、家へ連れて帰ろう。

「いいかい、これは結婚指輪。なくしたり捨てちゃだめだよ。オレたち結婚するんだよ、結婚ってわかるかい?今日からオレの家で暮らすんだよ」

普通じゃない彼女には、わかるまで繰り返し説明してます。

(なんか、違うドラマになってきたかも… いいかな、こういう路線でも)

「ねっ」

Ray の微笑みがよかったです。こんなカップルがいてもいいよね。

入籍して、ここから彼女が世帯に入ります。

彼女の夢、えーと、「玉の輿狙い」ですか。そうですか…

若い June のためにこれから働いて財産が残せるよう、がんばるよ。

そして他にも彼女のパネルで情報をチェックしているうちに、いい発見をしました。

家系図に亡くなった初代 Noah くんの顔写真が!しかも小学生になってる。

幼児の時に亡くなったと思い込んでいたので、成長した顔をこの小さなアイコンで見られただけでも嬉しい気分でした。ちょっと切ないけど。 

(アイコンがグレーじゃないので、きっと男の子が成長した日にプログラムからさりげなく消されたのでしょうね。これだと行方不明状態。いやなゲームだ )

「頼むから今日だけはおとなしくするんだよ」

今日はみんなに結婚の報告。普通のホームパーティにして、衣装だけお披露目するつもりでした。

が、June が言うこと聞くはずありません。

「あらっ、パーティが始まるの?着替えなくっちゃ〜」

と、彼女は勝手に着替えてしまいます。あーあ。

みんなフォーマルなのに、正気でないシムはトンチンカンな服装をします。せっかくウェディングドレス着せたのに、脱いじゃだめだってば 〜(笑)

もう一度着替えさせて、みんなにお披露目。彼女から目が離せないので、監視しながらパーティをすすめてます。おかまいなしに、ガツガツ食べてるけど。

この結婚生活、大丈夫か?

つづきます — >  第10話  彼女は奇婦人

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