エイリアンの話をしよう | 第10話 抗議デモが起こる

エリーの能力は、日に日にパワーアップしています。

早いうちに、一度里帰りさせようと、話が進んでいます。

なんか怪しいんだけどね。

エリーもその気になっています。アーロも連れて行こう。

そんな、プライベートな移動に宇宙船を使ってもいいんですか ?

ここはサンセットバレーだから、名物のシャトルをバンバン飛ばすのは何も問題ないさ。

と、軍事キャリアの上官はあっさり許可。

息子たちには、若いうちに家を離れていろんな経験させる方がいいんだよと、会話してることにしよう。公私混同しているお父さん。

二人ともずっと宇宙の吹き出しがでて話が続いています。

よかったね。未成年だけど宇宙に出る許可もらったよ。エリーの星へ遊びに行こう。

アーロの家に集まりました。みんなの意見を聞いています。

久しぶりによしこ先生も呼びました。

子供達の担任の先生だから、一緒に会話に参加です。

よしこ先生も、ワクワクしているようです。

気軽に宇宙旅行ができるようになるといいわね。

じゃあ、サインしてね。これから準備がいろいろあるから。

いつ戻ってくれるかわからないから、やり残したことがないように。

アーロはちょっと不安になってきたかも。

えー、こんなに検査するの? 

明日、みんなで科学施設に行きます。

ボディチェックとか、能力検査とか、遺伝子検査もするみたい。いろいろデータが必要なんだって。

ゼオンがうれしそうに同行しています。

以前はエイリアンは夜にしか現れなかったのに、最近は昼間でも堂々と宇宙服姿でうろうろするエイリアンが増えたので、町のみんなは違和感と不信感を持っています。

エリーは、彼らの勝手な都合で誕生したハイブリッドなので、彼女もちょっと複雑な気持ちです。

生まれた時からヒューマンの生活をして、ここでたくさんの友達と楽しく生活していたので、本当に離れてもいいのかな、自分の仲間に会って後悔しないかな。

「じゃ、お先に失礼するよ、君たちの大事なデータを預かってるからね。転送して準備をすすめるよ」

といいながら、ゼオンはニヤニヤ。あやしい笑みを浮かべています。

本当に星に連れて行くのか ? ひょっとして、その生体データだけが欲しかったんじゃないの ?

はっはっはー、当たりー

ゼオンは自分の研究のために、都合がいいものだけ持って行くつもりです。そもそも本当にエリーの星かどうかも証拠がないし、

どうもこいつは詐欺師の匂いがするぞ。

エリーとアーロは、宇宙旅行にワクワクしていましたが、

ん ?  夕方の公園で、なにやら騒いでます。抗議デモが始まった様子。

そのプラカードをみて、ショックを受けました。

宇宙旅行に反対、エイリアンの誘拐問題を追及せよ、シャトルを私物化するな、宇宙船の低空飛行禁止、エイリアンの滞在を許すな、

そういう趣旨のデモがはじまったことにします。

これはびっくりでした。偶然のタイミングです。

普通のデモならともかく、プラカードの絵が、あきらかにゴローさんたちを抗議している表示だったので、戸惑いました。

今までの流れをくつがえされたような気分です。

でも、ストーリー的にはうまくつながってるので、これでいいのかも。

中止した方がいいかもね。シャトルを私用目的で使うのは、確かに NG です。

「役所に届けてなかったんでしょ、ちゃんと手続きして」

「いやー、もうエイリアン出禁になったから、俺は帰るよ」

ネットでも抗議メールが殺到しています。

エイリアン反対、じゃあ、エリーはどうしたらいいの。

ゴローさんも悩みました。もうこの町にはいられないかな…

また引っ越そうか。

つづきます。次がラストページです >> 第11話 違法な交配の結末

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